うちの母を知っている人は、母を
「聡明な方ですね」と言ってくれる。
確かに、働いているにもかかわらず、家事をそつなくこなし
職場やご近所さんからも
信頼があつい。
私がまだ子供の頃はよく
学校の役員をお願いされていた。
完璧に見える母だが近付きにくい雰囲気は全くなく、
むしろ初対面の人でも
直ぐに親しくなってしまう不思議。
母は私の自慢でもあった。
カギっ子だったから
学校から帰ってきて母がいると
すごく嬉しかったが、
普段は留守番が少しさみしかった。
それで動物を飼いたいと思ったが、
忙しそうな母には言うことが
できなかった。
そんな母も、私が大学を卒業すると同時に仕事を辞めて、
夕方のウォーキングを始めた、
誰とでもすぐ打ち解けるその特技で
知り合った猫ボラさんとも
すぐに親しくなった。
保護した猫を何匹か見せてもらって
情がわいたのか、1匹を譲り受けた。
2歳の猫だったけど人懐っこくて
黒猫だったから『キキ』と名付けた。
1年たった今、母が名前を呼ぶと
何をおいても「なになに?
ここにいるよ」と返事する。
キキも母のことが大好きなんだなと
思って見ていた。
ある日、母がキキを呼びながら
ウロウロと部屋をあちこち歩き
回っていた。
「ねえ。キキ見なかった?
今日はシャンプーしようと思って
探してるんだけど
呼んでも返事しないのよ。
どこにいるのかしら」
いつもとは違う状況に母は少し
焦っている。
(母曰く、だいたい3か月に1回
シャンプーしているらしい)
私も少し心配になったが、
ふと部屋を見回すと食器棚と
天井の間の隙間から、
必死に名前を呼ぶ母を目で追って
いるではないか。
これは絶対わかってて黙ってるんだ
と思う。
でもちょっと面白いから
もう少し黙っていることにしよう。
私が母の事が大好きなわけが
なんか分かった。
『地域猫ボラさんにごはんを貰ったあと、繁みでくつろぐ地域猫のおともだちくん♀』
昨日撮影に行ったとき、おともだちくんとやっくんが、今までより仲良しになっているように見えました (*´▽`*) |
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