もう最近は見かけなくなったが、
うちの近所には、牛柄の「小池さん」
という地域猫がいた。
名前の由来は小池さん宅の
外付け給湯器の上の
温かい所にいつも陣取っていたから。
私を含めご近所さんはその猫を
「小池さん」と呼んではいたが、
当の小池さんが猫を
なんて呼んでいたかは分からない。
ていうか、
小池さんからしたら猫が勝手に
小池さん宅に入り浸っていただけの
話である。
ましてやその猫が、まさか
自分の名前で呼ばれているとは
露ほども思っていなかったであろう。
ちなみに家主である小池さんは、
一人暮らしのおばあちゃんである。
猫はおばあちゃんに
飼われていた訳ではないが、
ときどき、おばあちゃんが
撫でながら猫に話しかけているのを
見たことはあるので、
お互い良好な関係ではあったようだ。
そんな小池さん宅で、夜に電気が
点いてない日が数日続いた。
「どうしたのかな?」と
近所の方々も少しざわつき始めた頃。
猫の小池さんがうちの前の歩道を
歩いて来た。
ちょうどよかったと思い、
私は猫の小池さんに話しかけてみた。
私「あら、小池さん。お散歩?」
猫「にゃー」
私「最近、小池さんのおばあちゃん、
家にいないのね?」
猫「にゃー」
私「入院しちゃったのかな」
猫「にゃー」
私「……」猫「………」
しばし見つめ合う、
猫の小池さんと私。
私「あなた人間の言葉
わかってるでしょ?」
猫「………(私から視線を外し、
顔をどこか違う方向へ向けた)。」
私は心に中で、
「(こいつ、絶対わかってるな…)」
実際、小池のおばあちゃんは
その時、入院していた。
それからも小池のおばあちゃんは
入退院を繰り返し、
今は施設で穏やかな時間を
過ごされているそうだ。
にしても、それまで私の中で
猫も人間の言葉を、ある程度は
理解しているとは思っていた。
しかし、猫の小池さんとの
やり取りで私は認識を改めた。
猫は間違いなく人間の言葉を
完璧に理解している。と・・・
『地域猫のゴロちゃん♂の過去動画です。最近撮影するときに限ってなかなか会えません』
この動画はAliceさんがうちの動画(#414)にしてくださったコメントを元に作らせていただきました。 Aliceさん、興味深いお話を提供してくださりありがとうございました。m(__)m (※お話の中の小池さんは仮名です) ※動画の猫はうちの近所の地域猫たちです。 私たちの動画で地域猫への理解が広がってくれると嬉しいです。 |
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