【猫の不思議な話】 突然の怪奇現象。 色んな場所で 不気味な音が! 猫は音を追いかけ回し 最後には・・・

猫の不思議な話

うちには両親と姉と私、

そしてグレーの美しい猫がいた。

 

猫は姉が拾ってきた野良猫だった。

 

猫は姉に懐いていて

姉も猫をかわいがっていたが、

一緒に寝ることはなかった。

 

姉には猫アレルギーがあったからだ。

 

少しの接触ならいいが、

一緒に寝ることは難しかった。

 

姉の部屋は2階だったが、

猫は理解していたのか自分から

2階に上がることはなかった。

 

約3年前の冬、

春が来れば姉は大学入学と共に

引っ越すことになっていた。

 

理由は分からないが、

その頃から家の中で不気味なことが

起こるようになった。

 

始まりは姉が

こう言いだしたことから始まった。

 

「壁を叩く音が聞こえる」

 

姉の部屋は2階である。

その壁は外に面していて足場もなく

 

物理的に誰かが外から

叩くことなどできない。

 

それをきっかけに家中に同じような

現象が頻発するようになった。

 

壁を叩く音はもちろん、

窓がガタガタ震える音、

 

天井裏からまるで重機のキャタピラ

のような音などもして、

家族で寝不足になり怯えていた。

 

業者に壁や天井裏などを

調べてもらっても

何の異常も見つからなかった。

 

そのとき猫は、音を追いかけるように

家中を走り回っていた。

 

そして徐々に猫は姉の部屋の前に

いる時間が増えて行った。

 

それに伴い、そういう現象が

姉の部屋に集中するようになった。

 

姉はもう、その頃には恐怖に怯え、

リビングのソファーで眠っていた。

 

姉の部屋の前で猫がほとんど

動かなくなって丸2日が経つ頃には

不気味な音や現象は激減した。

 

そして明らかに

猫が弱ってきているのが分かった。

 

姉は部屋の前で頑張る猫を

病院に連れて行こうとしたが、

 

猫は信じられないほど

激しく抵抗した。

 

前日まで、リビングのソファーで

寝ていた姉は、そんな猫の態度に

 

意を決したように自分の部屋に

猫を迎え入れ、

その日から一緒に寝るようになった。

 

猫が姉の部屋で寝るように

なってから、不気味な現象は

パッタリとなくなった。

 

そして、姉が引っ越す日の明け方、

猫は姉の腕の中で眠るように逝った。

 

家族はみんな泣いていたが、

姉は口を真一文字につむり

涙は見せなかった。

 

そして猫を撫でながら

絞り出すように

「ありがとう…」と言った。

 

今でもあんな不気味な現象が

起こった原因は分からない。

 

でも、猫が姉と私たち家族を

守ってくれたとしか思えない。

 

その猫はグレーの美しい猫だった・・・。

 

『地域猫ボラさんにごはんをもらった後、くつろぐ地域猫のグレーちゃん♀』

もう年末ですね~。 お店に言ったらクリスマスや年末の準備で忙しそうでした。

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https://youtu.be/is9Oi9o3SIo

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