私が高校生の頃。
うちの庭に三毛猫が
遊びに来るようになった。
私はこっそりその三毛猫にごはんを
あげたり世話をするようになった。
たぶんうちの両親は
猫嫌いではないと思う。
でも、母が動物アレルギー持ちなので
何となく言い出せなかった。
三毛猫は小さかったが
結構な高齢猫だったように思う。
その日も、いつものように
学校から帰ってきた私は、
ごはんを準備して三毛猫を待っていた。
すると三毛猫が
茶トラの子猫を連れてやってきた。
そしてその茶トラの子猫に
自分のごはんを食べさせた。
子猫がごはんを食べている間、三毛猫は
いつも以上にスリスリと甘えてきた。
子猫がごはんを食べ終わると、
三毛猫は愛しそうに
子猫の毛繕いをしてあげていた。
そして三毛猫はもう一度私に
スリスリして甘えた後、
ひと声鳴いたと思ったら、
子猫を置いたまま
どこかに行ってしまった。
今思えば三毛猫の最後のひと鳴きは
「この子をまかせたよ」
という意味だったようだ。
結局この日、三毛猫は自分のごはんを
全部子猫に与え、
次の日から姿を見せることはなかった。
てっきり三毛猫が子猫を
連れて帰るとばかり思っていた私。
靴ひもにじゃれる子猫を見ながら
「どうすればいいの?」
と途方に暮れてしまった。
困った私はとりあえず段ボール箱に
ブランケットを敷いて子猫を入れた。
そして子猫が入った段ボール箱を抱え、
近所に住むお婆ちゃんに相談に行った。
お婆ちゃんは小さい頃から
私をかわいがってくれていて、
ちょっと天然なところがあって
のんびりしている感じ人。
私が事情を話すと
「わかったわ、何とかするからその子を
置いて行きなさい」と笑顔のお婆ちゃん。
一抹の不安を感じつつ
置いて行ったのだが、
次の日にお婆ちゃんの家に行ったら、
猫グッズが一通り揃っていた。
なんでも近所の猫好きの方に話したら、
使っていないものを全部くれたそうだ。
それから毎日のように
お婆ちゃんの家に猫を見に行っていた。
猫を預けて2ヶ月経ったある日、
お婆ちゃんの家に猫を見に行った。
すると猫が2匹になっていた。
聞くところによると、
網戸越しにお見合いをしていたので
入れてあげたら仲良しなので、
そのまま飼うことにしたらしい。
『そんなんでいいの…?』と私は思ったが、お婆ちゃんはにこにこしている。
今では、
お婆ちゃんの家には4匹の猫がいる。
全部網戸越しのお見合いからの
仲良しパターンらしい。
近所の猫好きの方の協力もあり、
みんな不妊去勢済み。
今は社会人になった私。
もしお婆ちゃんになんかあったら
私が引き継ぐつもりでいる。
『散歩中の女性に撫でられる、地域猫のやっくん♂、後半はボラさんにごはんを貰う、茶トラのやっくん♂と黒猫のおともだちくん♀』
先週末から里親募集していた子猫ちゃんたち、無事里親さんが決まりました。 複数の方に里親希望いただきまして本当にありがとうございました。 また、里親募集の時はぜひよろしくお願いします。m(__)m 本日より平常運転で動画を出していきます。 |
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