実家を離れひとり暮らしをしている。
実家には父と母と
少し年の離れた妹がいる。
それからもうひとり、チーコという
母が可愛がっている黒猫がいる。
私が実家にいる頃からいるので
もう12年はうちにいる。
うちに来たときは既に成猫だった。
母が買い物から帰ってきたときに
ふらりと一緒に
うちに入ってきたらしい。
「入って来るまで気づかなかった」と
母はころころと笑っていた。
天然でのんびりしている母に
チーコはつかず離れずいつも側にいた。
そして、母が座椅子に座って
お茶をするときには
必ずチーコはやって来て、母の膝に
上半身だけ乗せてくつろいでいた。
母は膝に乗ったチーコを
いつも愛おしそうに撫でていた。
そんな母が3月に亡くなった。
母は一昨年から体調を崩し
ずっと寝込んでいた。
チーコは母の布団の上で
いつも寄り添うように眠っていた。
私は帰省するたびに
「次は会えないかもしれない」
と覚悟しながら戻っていたのだが、
それがとうとう
現実のものとなってしまった。
母が亡くなった日、
チーコも母の座椅子の上で
眠るように亡くなっていた。
妹と二人で
「不思議なこともあるもんだね」
と話していた。
夏になり、また私は
帰省で実家に帰ってきた。
「ただいま」と玄関を開けると、
黒い小さな毛玉が2つ
走って来て絡み合い、
また廊下を奥に走っていった。
聞けば、父が仕事から帰って来たら
玄関先にいたとのことだった。
母猫も見当たらないし、
黒猫というのも気になってそのまま
飼うことにしたらしい。
この猫たちのおかげで
実家が少しでも賑やかになるのは
私としても嬉しい。
さっきまでバタバタしていた
黒子猫たちが急におとなしくなった。
見に行くと、母の座椅子の上で
2匹の黒子猫は仲良く眠っていた…。
(*’ω’*)
『豆父に撫でられる、地域猫の黒猫のおともだちくん♀』
ときどき茶トラのやっくんがフレームインしてくるところがちょっと笑えます。 動画の猫はうちの近所の地域猫たちです。 私たちの動画で地域猫への理解が広がってくれると嬉しいです。 |
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