【猫のほのぼの話】 母は動物嫌い。 結婚して同居、 嫁は猫を連れて来た。 数ヶ月後、嫁が 「猫の様子がおかしい」 と言い出した・・・

猫のほのぼの話

私は一人息子。

父は10年ほど前に亡くなって

母と暮らしている。

 

そんな私が結婚することになった。

 

嫁さんは私の母と同居でもいいと

言ってくれた。

 

私には勿体ないくらいの

優しい嫁である。

 

嫁さんは幼い時に母を亡くし、

父子家庭であった。

 

付き合っている時から何度も

うちに来て、母とも打ち解けていた。

 

そんな経緯もあって、

母も嫁さんのことを気に入っていた。

 

ただ、同居するにあたって

嫁さんからの条件が一つだけあった。

 

それは『連れ子(2歳猫♂)も一緒に』

と言うもの。

 

もちろん私にとっては、そんなのは

条件でも何でもなくOKである。

 

しかし、問題があった…、

実はうちの母、動物が嫌いなのだ。

 

いや、嫌いと言うより

苦手と言った方が正確かもしれない。

 

子どもの頃、犬に追いかけられたのが

トラウマらしい。

 

嫁さんは、母が動物嫌いなどとは

知らなかった。

 

でも、いずれは分かることなので、

嫁さんに母の動物嫌いを相談した。

 

それなら3人で話し合おうという事に

なり『母の生活空間には猫を入れない』

という事で円満解決となった。

 

そしていよいよ、猫が来る日となった。

 

母は嫁さんが来ることより、

猫が来ることに緊張していた。

 

猫が嫁さんの車で到着した。

 

少し大きめのケージに入れられた

猫は、思ったより落ち着いていた。

 

とりあえずケージ越しに

リビングで母と対面。

 

母はマジマジと猫を見て

「あら、猫って意外とかわいい顔

してる」と呟いた。

 

そして嫁さんに「この子噛まない?」

と聞いて、

 

嫁さんに「大丈夫」と言われた母は

ケージの隙間から

指を入れて猫を触ろうとした。

 

うちの母はもともと好奇心旺盛な

人なのである。

 

猫は母の指をクンクンした後、

頬をスリッと擦りつけた。

「あら、今のなんだろう?」と母。

 

嫁さんに猫が親愛の情を表す行為

だと聞くと、

なんだか嬉しそうにしていた。

 

それから約束通り、母の生活空間に

猫は出さないようにしていた。

 

同居を始めて

数ヶ月ほど経ったある日、

 

嫁さんが「猫の様子がおかしい」

と言い出した。

 

見ると、来たときより明らかに

大きくなっている。(横に・・・)

 

嫁さんは猫のフードを

きちんとグラムを計ってあげている。

 

「ここに来る前と同じだし、

むしろこっちの方が広いから

 

運動量も増えて太らないと

思うんだけどなあ?」と嫁さん。

 

なんとなくピンときた私は、

母と二人だけのとき

何気なく猫の話をした。

 

「最近猫が太って心配なんだよね。

あんまり太ると病気になるかも…」

と私が言うと、

 

それを聞いた母は、病気と言う言葉に

心配になったのか

青くなってあっさりと白状した。

 

私と嫁さんが仕事に行ってるときに、

こっそり猫に

オヤツをあげていたらしい。

 

母の部屋に行ったら、

タンスの引き出しに溢れんばかりの

猫のオヤツが詰まっていた。

 

ついでに猫じゃらしまで(笑)。

 

どうやら猫のことが可愛くなって

しまったが、

 

最初に約束したので

何となく言い出せなかったらしい。

 

母は嫁さんに平謝り、嫁さんは

「お義母さんかわいい」と大笑い。

 

その日から、母には猫のオヤツは

1日一つにしてもらい、

猫の縄張りは家全体に広がった(笑)。

『遊歩道で寛いでいる、地域猫のグレーちゃん♀』

※動画の猫はうちの近所の地域猫たちです。 私たちの動画で地域猫への理解が広がってくれると嬉しいです。

 

YouTube動画はこちらから見れます

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