【猫の泣ける話】 猫とは無縁だった 年金暮らしの 孤独な爺さんが キジ猫と暮らした 9日間に・・・

猫の泣ける話

ひとり、年金で細々と暮らしている。

 

動物とは無縁な生活をしてきた。

 

ある日、庭に猫が迷い込んで来た。

 

見るからに痩せていて、毛艶も悪かった。

 

気の毒に思い、猫の餌を買ってきた。

 

口をつけたが、猫は口の中が荒れて

いるのか、痛がる素振りを見せた。

 

固い餌は無理そうなので

猫の缶詰を買ってきた。

 

なんとか食べられるようで

3分の1ほど食べた。

 

猫は明らかに元気がなくて

調子が悪そうだった。

 

生まれて初めて

動物病院というところに行った。

 

猫の名前を聞かれたので、ちょっと

狼狽えたが、とりあえずキジオとした。

 

医者からは、もう手の施しようがない

と言われた。

 

注射と点滴をしてもらい帰ってきた。

 

なんでも食べられそうなものを

食べさせてくれと言われたので、

水分の多いものを色々買ってきた。

 

ホームセンターに行ったら、

猫のものがたくさんあって驚いた。

 

ただ、医者代が掛かったので、

おもちゃやらは

買ってあげられなかった。

 

まあ、買っても、

遊べはしないだろうが・・・

 

家の中にトイレも置いたが、

キジオは外に出たがった。

 

庭の物置を利用して、

キジオの寝床を作った。

 

朝起きて庭に出ると

キジオは物置の前で待っていた。

 

餌をあげるとこっちを一度見る。

 

食べていいんだよ、と言うと、

もさもさとゆっくり食べる。

 

しかし、日に日にキジオは

餌を食べられなくなった。

 

キジオが来て9日目の朝、

倉庫の前で、キジオはこと切れていた。

 

そばにはキジオが獲ってきたで

あろう、大きなネズミが置いてあった。

 

お礼のつもりだったのだろうか。

 

動くだけでも辛かったろうに。

 

「馬鹿だね、

こんなことせんでもいいのに・・・」

 

その夜、久しぶりに酒を飲みながら、

ひとり、さめざめ泣いた。

『地域猫ボラさんにごはんを貰う、いまはもういなくなってしまった地域猫のキジトラの小銀ちゃん♂』

動画の猫はうちの近所の地域猫たちです。 私たちの動画で地域猫への理解が広がってくれると嬉しいです。

 

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