子どもの頃、猫を飼っていた。
私が12歳の時、家族に見守られながら
猫は息を引き取った。
それ以来、猫を飼うことはなかったが
生まれた時から猫と過ごしてきたこと
もあり、今でも猫が好き。
高校を卒業して車の免許も取り、
無事就職も出来た。
職場には車通勤なのだが、
実家の駐車場は2台分しかないので
私の車は少し離れた
月極駐車場を借りている。
その月極駐車場の辺りを
縄張りにしているのか、
朝夕よく顔を合わせる猫がいた。
会えば話しかけていたのだが、
警戒して近くには寄ってこなかった。
しかし、何度も顔を合わせることで
『こいつは危険じゃないな』と
思ってくれたのか、
撫でさせてくれるようになった。
そのうちに私を見かけると
「ニャー」と鳴いて、
自分から寄って来てくれるように
なった。
そんなある日の夕方、いつものように
駐車場から家に向かう途中
その猫が道路の向かい側に居た。
猫は私を見つけて「ニャー」と鳴いて
道路を渡ろうとした。
車が来ていたので
「来るな~!」と叫んだが、
猫は止まらず、はねられてしまった。
はねた車はそのまま走り去った。
倒れたまま動かない猫。
慌てて抱きかかえて
すぐ病院に駆け込んだ。
幸い大きなケガもなく、
すぐ退院できることになった。
私と仲良しになったその猫は
野良だったようで
飼い主が現れることもなく
そのままうちの飼い猫になった。
白黒のその猫はナナハンライダー世代
の父親から『タンポ』と名づけられた。
タンポは外に出たがることもなく
模範的な家猫になった。
そんなタンポがうちに来て
数ヶ月経ったある日、
私は遅刻しそうになって家を出た。
そして、家の前の狭い道路を横切ろうと
したとき「フギャー!」と猫の声。
驚いて振り返ると
足元にタンポ ⁉…の瞬間、
狭い道路に関わらず、目の前を車が
すごいスピードで通り過ぎて行った。
生け垣があるため、
私も車もお互い見えてなかったはずで、
そのまま飛び出していたら
恐らくタダでは済まなかっただろう。
どうやら玄関ドアを開けた時に
タンポも一緒についてきたようだが
全く気づかなかった。
タンポは足にスリスリして
さっきの鳴き声とはうって変わって
「ニャー」と甘えた声で鳴いた。
交通事故に遭ったタンポが
今度は私を交通事故から守ってくれた。
そんな不思議な巡り合わせ。
その後もタンポは模範的な家猫として、野良猫時代より
1.5倍ほど大きくなって
リビングのソファーで丸くなっている。
『遊歩道の塀の上で寛ぐ、地域猫のゴロちゃん♂』
私事になりますが、疲れが出たのか昨日から連続15時間ほど寝てしまいました。 こんなに寝たのは何年か前に入院した以来かも知れません。 たくさん寝たおかげか元気になりました。 ありがとうございます。(*’▽’) |
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