「もういいの、次はどこへ行くの?
私なんか捨ててくれていいんだよ…」
その子猫は、まだ生後3ヶ月とは
思えないほどスレた目をして
私と娘を見つめてきました。
「こんなちっちゃい子がなんで
こんな目をしてるの?」
娘は涙ぐんでいました。
後に『こんぶちゃん』と名づけられる
その子♀は、保護されてあちこち
たらい回しにされた子でした。
「ここがあなたのお家だよ、
もうどこにも行かなくていいの」
私と娘2人がかりで何度も何度も
言い聞かせたのを覚えています。
うちに来て1週間ほどは
いつもビクビクしていました。
『またいつどこに連れて行かれる
のだろう』
と、怯えていたのだと思います。
でも『もうどこにも行かなくて
いいんだ』と理解してくれてからは、
先住猫のうめちゃん♂と毛繕いを
し合うなど、
「傍から見てもお似合いの夫婦だね」と、娘とふたり喜んでました
その頃には目つきも優しくなり
見違えるほど美人さんになりました。
そして1年後、
彼女は3匹の子猫の母猫に…
私たちにとっても初めてのお産で、
産湯産湯、へその緒どーすんのー?
などと大騒ぎしました。
今になって思うと、あれって
お母さんがするもんなんですね(笑)。
そんなことも知らない私たち、
へその緒は私が消毒したハサミで、
産湯は(洗面所にお湯を張ったもの)を娘が準備して、お乳を飲ませました。
それでもこんぶちゃんは涙目で
「ありがとう、お母さんお姉ちゃん」そう言ってくれたように思います。
2度目のお産はもっと
びっくりしました。
娘とふたりで用事を済ませ
帰ってきた時でした。
本人?本猫?も慣れていたのか、
産まれそうにもかかわらず
産室(タオル引いた段ボールでした
けど)から出てきて、
帰ってきた私と娘を見るなり
「あ、お母さんお姉ちゃん、
おかえりなさ・・・出る!」
と言って、玄関で産み落としました。
もう私も娘も大わらわ&大爆笑
出る!の瞬間のこんぶちゃんの真顔。
今でも娘とその時の話になると
笑いが止まりません。
もう、そんなこんぶちゃんも
虹の橋を渡って何年かになります。
美人で、ちょっと天然で、
肝っ玉母ちゃんでした。
うちに来てくれた子、
生まれてくれた子、
みんなみんな愛してるよ。
『うちの豆太♂とコアラ♂がベランダの鳩を見ていました』
今日は、rarakoさんのお話を動画にさせていただきました。 rarakoさん、愛溢れるお話ありがとうございました。m(__)m ※動画の猫はうちの近所の地域猫たちです。 私たちの動画で地域猫への理解が広がってくれると嬉しいです。 |
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