今は保護猫2匹と、
出産中に段ボール箱に入れられて
捨てられていた猫を飼っています。
25年ほど前の話。
娘が公園に置いてあった
段ボール箱の仔犬を見つけて
持って帰ってきました。
どうやらうちの家系は
段ボール箱があると覗いてみる
という習性があるようです。
ダンボール箱の仔犬は、やっと
歯が生えかけた雑種の男の子でした。
まぁ、その頃のうちは
完全なる犬派でしたから、
鍵っ子の娘の遊び相手に
早速飼うことにしました。
『コロ』と名づけたその犬は
優しくて健康で近所でも評判の
子守り犬に育ちました。
ほんとに手が掛からなくて
素直で賢い犬でした。
はたから見ると言うことのない
子守り犬でしたが、コロは
普通の犬ではありませんでした。
なんと彼は犬嫌いだったのです！
(ただしオス限定)
ですから散歩にいって
オス犬に会うとすぐにケンカ。
しかし、女性(犬、人間問わず)の前
では、尻尾フリフリ(ただのスケベ)。
ところで、当時はまだ犬は
外の犬小屋で飼うのが普通でした。
ですからコロも
庭の犬小屋で飼っていました
日中、私は仕事、娘は学校で
家にはいません。
そんな時コロは近所の奥様方に
愛想をふりまき、
ジャーキーをせしめていたようです。
まぁ、なんちゃない普通に平和な日常。
そんなある日、仕事から帰って
犬小屋の方を見ると・・・
は？…コロのお腹の辺りに
猫が寄り添って昼寝しているでは、
あ～りませんか！
あまりにも微笑ましい光景に、
私はそっと遠くから見て喜んでました。
娘が帰ってきて早速話すと
｢そうなんだよ～。犬は嫌いだけど
猫は好きみたい｣
娘の話では、他にも何匹かの猫が
来ているようでした。
月日が経つにつれ、来る猫は
変わっていきましたが、
野良猫の友達はいつもいたようです。
コロは自分のカリカリや水を遊びに
来た猫にいつも振舞っていました。
コロのカリカリ食べてる猫を
コロが優しい顔で見守っているのを
初めて見た時は、かなり驚きました。
次の日からカリカリを少し多めに…。
(その頃の私は犬と猫のカリカリの
違いをあまり分かってなかった)
コロが16年目の誕生日を迎えた辺り
で娘が一旦家を離れることに。
するとコロは元気がなくなり
急に老け込んでしまいました。
その頃、キジ猫が毎日のよう
にコロと一緒にいました。
｢お宅のワンちゃん、猫飼ってるのね｣
と、ご近所から言われるくらいでした。
そのキジ猫は年老いて
ヨボヨボになっていくコロの傍に
いつも居てくれたのです。
コロがキジ猫を大切に抱っこして
寝ている姿は、
まるでキジ猫を娘の代わりに
守っているようでもありました。
でも、本当はキジ猫がうちの犬を
支えてくれていたのかも知れません。
しかし、コロは17歳の誕生日を
迎える直前に虹の橋へ旅立ちました。
最後の何日かは家の中でしたが、
コロはしきりに庭へ出たがりました。
季節は寒く家の中に居るように
なだめて寝せていましたが、
今思うとキジ猫に
会いたかったのかもしれません。
実は、コロを亡くした前後は
全く記憶にありません。
きっと自分の中でも、
ショックだったんだと思います。
そんなある日、犬小屋に
キジ猫が居るのに気がつきました。
気づきはしましたが、
2、3日は知らぬふりをしていました。
でも犬小屋を覗いているキジ猫が
あまりに不憫でいじらしかったので
声を掛けました。
｢あのね､コロちゃん虹の橋にいっち
ゃったんだよ。またいつか向こうで
会ったら仲良くしてやってね｣
キジ猫は、犬小屋から
私の方をじっと見ていました。
次の日から
キジ猫が来ることはなくなりました。
当時は心にゆとりが
ありませんでした。
キジ猫を新たな家族に迎えることは
できませんでした。
猫の愛情の深さを知った私が、
保護猫の赤ちゃんを家族に
迎えるのはそれから3年後のこと。
あれからもう、随分ときが経ちました。
うちのコロとあのキジ猫は
虹の橋で私を待っていて
くれているのでしょうか。
| 『地域猫の小銀ちゃん♂の過去動画になります。半年以上前に餌場に来なくなってしまいました。』
猫のいい話としましたが、どのカテゴリにするか迷いました。 泣ける話でもありますし、不思議な話でもあります。 三毛猫のタンゴさんの話を元に動画を作らせていただきました。 三毛猫のタンゴさん、#410の動画の尋花ちゃんのお話に引き続き、お話を提供してくださりありがとうございます。m(__)m 動画の最後に出て来る写真がお話に出て来る愛犬のコロちゃんです。 ※動画の猫はうちの近所の地域猫たちです。 私たちの動画で地域猫への理解が広がってくれると嬉しいです。 |
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